わたしの理想の長期休暇は、よしもとばななのアムリタという小説に出てくるサイパンと高知。
サイパンはリゾートビーチに近い宿で、海の音を聞きながら眠ったり、泳いでナマコ踏んだり、ビーチでよっぱらったりしながら、その土地の濃い空気に当てられたりする。
高知は、マンションに泊まってというか半ば住んで、釣りしたり美味しい魚食べたりして、きれいな夕日に打ちのめされる。
よしもとばななの小説はいつも、普通の人生と生活から外れちゃって、どしよっかなーとちょっとおやすみしている人の話だ。そこに憧れてるといつまでも社会で生活できない、と気がつくまでまあまあ時間がかかった。大好きな小説で、何度も読み返しているけども、影響されてうまく働けないのは困ったもんです。読むタイミングが間違ってたな。
あーいつそんな休みが取れるんだろか。3日に一度くらいはこの休みを取りたいと思っている。そもそも、現代人(日本人)はそんなお休みを取ることは可能なのだろうか。なんで働いてるんだろうなあ。
もし妊娠したら、少しは休めるんだろうか。
こないだ、祖父の危篤から葬儀まで10日くらい仕事を休んだ。自分の生活圏からも離れて、都会のルールからもはなれて、家の用事のために走り回った。文字通り走り回っていた。仕事をしながら都会で暮らしている私は、都会のルールに染まっていて、たまにふとみた木陰や夕焼けやにハッとしたりはするけれど、もっとたくさんある美しい瞬間は全て見逃しているし、それを共有し共感してくれる人も多くはない。田舎には田舎のルールがあり、わたしにはそれが見えていないから美しく見えるだけかもしれないね。
妊娠したら、止まることはできない。今の生活もとても楽しくて、尊い。それがなくなるのは怖いし不安。
あーあ。どうしようかなあ。